朝の書籍

今でこそ、年間300冊ほどのビジネス書を読む私ですが、
10年ほど前までは、読書の習慣がほとんどない人間でした。

ビジネス書を読むきっかけとなったのは、
私の兄の「本棚」でした。

壁付けの本棚には、所せましとビジネス書が並べてあり、
まるで図書館のようでした。

本音を言うと、当時私はビジネス書を軽視していました。

他人が書いたマニュアル本なんて読んでも、
何の足しにもならないだろう。

アイデアや成功例は、人に頼らず自分で切り開くもの。

そう思っていました。

■一冊のビジネス書との出会い

今となっては、どの本か忘れたのですが…

何の気なしに、本棚から一冊取って読んでみて、
あっという間にビジネス書にハマりました。

ビジネス書は私の考える「マニュアル本」では
なかったのです。

そこには、著者が一生かけて培ってきた経験や、
実例が惜しげもなく紹介されていました。

それプラス、何かを成し遂げた人(成し遂げつつある人)の
行動の裏にある「マインド」の部分に迫ることができる。

行動は、思考が先にあります。

思考(マインド)の部分を変えることによって、
もちろん行動も変わっていく。

さまざまな著者の思考(考え方やマインド)に
触れることは、大きな刺激となる。

それに気づいた私はそれ以降、毎週のように、
兄の蔵書から数冊ずつ借りて読むようになりました。

あっという間にほぼ読みつくしてしまった私は、
自分で「ビジネス書を買う」行動に走ります。

■良書は自分で探すしかない

ただ、当時は自己投資するほどのお金もなく、
ビジネス書一冊買うのにも、躊躇したほど。

だいたいビジネス書は一冊1,500円ほどですが、
なかには、つまらない本もあるわけです。
(そのときの自分には合わない本、という意味)

お金がないからこそ、本選びには時間をかけて、
吟味していた記憶があります。

いわゆる、著名な著者がおススメする鉄板本や、
雑誌の「おススメ50選」などから買ったり。

もちろん、定番本やおススメ本には、
自分に合う本もありました。

ただ、やっぱりそうでない本も多かった。つまり、

「今の自分に必要は本は自分で探すしかない」

という境地に達したのです。

それからは、お金を出し惜しみしないで、
気になった本はすべて買うようにしました。

初めてレジで、お会計が1万円を超えたときには、
さすがにお財布から手が抜けませんでしたが(笑)

■自分に必要な本に出会う確率は…?

買っては読み、買っては読み、読んだことを
実践していく日々が続きます。

それを、今日まで10年間ほど続けてきて感じるのは、

「自分に必要な本に当たる確率は10冊に1冊」

ということです。

そんなに確率が低いのか!と思われるかも
しれませんが、これは裏を返すと、

「この1冊に出会うための9冊だった」

と考えこともできるわけです。

たとえ15,000円(10冊分)かかったとしても、

自分にとって本当に価値ある一冊に出会えた、
そのことの方が喜びは大きいわけです。

■お金を出して学びへの謙虚さが生まれる

学びには、当然お金がかかります。

さらに、自腹でお金を出してはじめて
学びへの真剣さや謙虚さが生まれる。

こういう経験はないでしょうか。

友人が「この本いいよ」と貸してくれたけれど、
結局、一度もページを開かなかった。

会社がお金を出してくれたセミナーに
参加したけれど、つまらなかった。

これは私も経験済みなのでよくわかります。

ただ、これは本やセミナーが
つまらなかったわけではありません。

「そこから学ぼう!」という自分の意志が
皆無だったから生じた現実
だということです。

同じ本でも、清水の舞台から飛び降りるつもりで
思い切って自腹で買ったときと、

同じセミナーでも、なけなしの貯金を切り崩して、
何とか参加することができたときと、

学びの深さが同じなわけはありませんよね。

すべては「心の持ち方」です。
学ばせていただいているという「謙虚な心」です。

それがある人は、はっきり言うと、
「どんなことからでも学べる人」です。

そして、どんなことからでも学べる人は、
どんな時でも前向きで、自力で切り開ける人です。

■次号のメルマガでは「レッスンに活かす本の読み方」

次号では「レッスンで大切なことはすべて本にある」
といったテーマでお伝えしてみたいと思います。

ピアノの先生の読書というと、メインは音楽関連書、
というイメージがあるかもしれません。

もちろん、私も音楽関連書はかなり読んでいます。

ただ実は他の分野にこそ、レッスンへの「気づき」が
多く眠っていたりする
ものです。

そんなことにも触れてみれたらと思ったりします。
どうぞお楽しみに!

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それでは本日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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