幸せになる勇気

先日読んだ本に「幸せになる勇気」(ダイヤモンド社)があります。

ベストセラーですので、もう読まれた
ピアノの先生もきっと多いことと思います。

アドラー心理学のブームの火付け役となった前書、
「嫌われる勇気」の勇気の二部作の完結編。

本書の大きなテーマとなっているのが

「教育」

についてです。

私はアドラー心理学に詳しいわけではありません。
アドラー心理学に心酔しているわけでもありません。

また、前書「嫌われる勇気」も読みましたが、それだけで
この心理学のすべてを理解できるとも思いません。

ただ、ピアノ教育に携わる人間として、あるいは
子どもを持つ親として「教育」には興味があります。

さらに、都内の中学校での非常勤講師の経験もあり、
「教育の現場」も垣間見ることもできています。

ですので、本書のテーマが教育(広くいうと愛)であることは、
深く内容に入り込むのには十分な理由でした。

■わたしであることに価値を置く

本書では、

「叱ってはいけない、ほめてもいけない」
「『ほめて伸ばす』を否定せよ」

などといった、ピアノの先生も気になる
キーワードがたくさん出てきます。

この点に興味がある方は本書をお読み頂けたら
と思うのですが…
(上記の理由についてはなるほどと感じました)

関連して、本書を読んで心に響いたくだりがあります。

「『人と違うこと』に価値を置くのではなく、
『わたしであること』に価値を置く」

「それがほんとうの個性というもの」

「他者との『違い』を強調するのではなく、
たとえ凡庸であっても『わたしであること』に
価値を置け」

■思春期のころの私といえば…

思春期の頃の私は、自分と人とを比べて、
その違いばかりに注目していました。

人と比べて良ければいい気分になり、
劣っていれば落胆する…

それはいわば「自分を信頼していないこと」
同じだったのではと振り返ります。本書でいう、

「自分に嘘をつく生き方」

だったように思います。

その後それなりに年をとり、いろんな経験をして、

「ありのままの自分を認めること」

が、言葉が正しいかわかりませんが、
生き方として「ラク」であるように感じます。

そんなときに、本書にあった

「あなたの個性とは、相対的なものではなく、
絶対的なものなのです」

という言葉は、ストンとお腹に落ちました。

■あるお店に貼ってあったカレンダーに…

先日、子どもたちと遊んだ帰りに、
お昼を食べにあるお店に入りました。

そこに貼ってあったカレンダーに
書いてあった言葉が印象的でした。

「人がどう思っているかを気にするより
人をどう思っているかを気にするんだね」
(荒良寛)

これはいろいろな解釈ができると思いますが、
私としては、人を思う自分の気持ちを大切にせよ、

ということなのではと思ったりします。

「幸せになる勇気」では、相手の考えていることが
すべて分かることなどありえない、としています。

そのうえで、

「『わかりえぬ存在』としての他者を信じること。
それが信頼です。われわれ人間は、わかり合えない
存在だからこそ、信じるしかないのです」

このことは、上記のカレンダーの言葉とリンクしました。

誰かから信頼されてからその人を信頼するのではなく、
まずは「自分が」目の前の人に信頼を寄せる。

そこから始まる、本書でいう「交友」が、
教育の礎として大切な部分ではないか。

ピアノを教えることは、ひとつの「教育」である、
と信じていらっしゃる先生は多いと思います。

私もその一人として、今回読んだ本からは、
あらためて大きな気づきを得た、

そんな気がしています。

本日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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