私はこれまで2000人を超えるピアノの先生との
出会いをいただいてきました。

どの先生も素晴らしい方ばかりですが、
特に感銘を受けた出会いが数多くあります。

そして、そこから学んだことは数知れません。

自分への戒めと、少なからずの憧れを込めて、
このシリーズでは「気づき」を記していきます。

・・・

■スケジュール帳は空白だらけ?

一流のピアノ指導者が大切にすること。
それは「スケジュールを埋めない」ことです。

人は空欄があると埋めたくなる、
という性質があるようです。

たとえば、夏休みのラジオ体操のカード。

どうしても全部埋めたくて、
毎朝早く起きた記憶があります。

その反動か、スケジュールも
埋まっていないと安心しない。

けれども、一流のピアノ指導者はむしろ、

「空白があることを喜んでいる」

のです。

■時間にコントロールされない

これには2つの理由があります。

まず、スケジュールに余裕があるのは、

「時間をコントロールできている証拠である」

ゆったりと楽しむ自分だけの時間は、
人生で何より大切な瞬間。

それすら失ってしまっては、
何のための仕事かわかりません。

時間術とは、好きなことをする時間、
自由な時間を生み出すためのもの。

時間にコントロールされる人生よりも、
自分で時間をコントロールする人生

スケジュール帳の空欄は、
すなわち自分のための時間。

それが実現できていることに、
喜びを感じるのです。

■チャンスはたいてい突然やってくる

もうひとつは、チャンスをつかむため

チャンスと魅力的なオファーは大抵、

「明日ってスケジュール空いてますか?」

という言葉と共にやってきます。
そのときに、

「ええ、だいじょうぶですよ」

と答えられる人はチャンスを掴む人です。

スケジュールに余裕があると、
心にもスペースが生まれます。

心にスペースがあると、
受け取れる量も比例します。

これが「スケジュールと心の余裕の法則」です。

チャンスを掴むためには、
スケジュールと心の余裕が必要なのです。

■「忙しい」と口にしない理由

「忙」という字は、
「心を亡くす」と書きます。

これは心に余裕がない状態。

心ここにあらず。
大切なものを逃す可能性もあります。

それを知っている人は決して
「忙しい」と口にしないのです。

■静かにハイスピードで動く

忙しさを感じるというのは、
つまり時間の管理が甘いということ。

そんなときは、自分の管理能力を
見直すべきタイミング
と捉えます。

もちろん忙しさは決してアピールしません。
自分の美学と反するからです。

大きくゆったりとした川ほど、
川底の流れはすごい勢いです。

これと同じで、余裕のある人は、
静かにハイスピードで動いています。

その余裕さがさらなる仕事を引き寄せる。

時間も自分もきちんと管理できるからこそ
一流のピアノ指導者なのかもしれません。

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