おはようございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今回ご紹介する教材は、

「アルベニス スペイン組曲Op.47 New Edition」

というピアノ曲集です。

このメルマガをお読みの先生の中には、

スペイン音楽がお好きな方も多いでしょう。

今回は、アルベニスのピアノ組曲のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「作品解説と演奏の手引き」

から引用すると、

「オペラやサルスエラ、室内楽、声楽曲なども
残したアルベニスだが、中心をなすのはやはり
ピアノ独奏のための作品群である(中略)8曲で
構成される《スペイン組曲(第1集)》Op.47[T.61]
はまさに、ギタリストやギター愛好家たちに
人気の高い曲が集まっている」

とあります。

本書は、音楽之友社の「標準版ピアノ楽譜」

というシリーズの一冊。

これまでもたくさんの曲集を、

このメルマガでご紹介してきました。

★参考「モシュコフスキ 15の練習曲 New Edition」

★参考「グリーグ ピアノ曲集 New Edition」

★参考「スカルラッティ ソナタ集 [原典版] New Edition」

本書は、1972年刊行の、

「標準版 アルベニス スペイン組曲」

を「標準版ピアノ楽譜 New Edition 解説付」

シリーズとしてリニューアルしたもの。

ギター編曲版でよく知られる「スペイン組曲」は、

スペイン各地の名前が付された8曲からなる組曲。

全面改訂にあたり、初版譜をもとに、

記譜のミスの訂正やデュナーミク、

フレージングを大幅に見直したようです。

スペインや中南米音楽のスペシャリストとして

ご活躍のピアニスト下山静香先生による、

校訂・運指・解説は必読でしょう。

本書の内容を「目次」からご紹介してみましょう。

スペイン組曲 Op.47[T.61]

●グラナダ(セレナータ)
●カタルーニャ(クランダ)
●セビリャ(セビジャーナス)
●カディス(カンシオン)
●アストゥリアス(レジェンダ)
●アラゴン(ファンタシア)
●カスティーリャ(セギディーリャス)
●クーバ(カプリチョ)

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◆(2)より精確な楽譜を目指して作られた完全リニューアル版

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イサーク・アルベニス(1860-1909)は、

スペインのカンプロドンに生まれた作曲家。

ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしても、

当時、人気を博したと「解説」にありますね。

本書は、音楽之友社の

「標準版 New Editionシリーズ」の一冊。

より精確な楽譜を目指して作られた、

「標準版 アルベニス スペイン組曲」

の完全リニューアル版。

注目すべきは、旧版の刊行時には入手困難だった

初版譜や自筆譜なども参照し、

「アルベニスらしさ」「スペイン音楽らしさ」

を追求した版であること。

また、下山静香先生による「解説」は、

演奏の際に気を付けるべきこと、

ペダリング等の奏法アドバイスも充実しています。

私を含め、スペイン音楽をあまり詳しく

知らない人にとっては、大きな指針となります。

巻頭にあるレベルの表記については、

「中級1-中級2」となっています。

なお、同じく音楽之友社から、

アルベニスについての新刊が出ているようです。

こちらも併せて読むのもいいでしょうね。

★参考「アルベニス 生涯と作品」上原由記音・著、石田一志・監修

アルベニスがお好きな方はもちろん、

スペイン音楽にご興味がある方にもおすすめの一冊。

ご興味がおありの先生は、

一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 アルベニス スペイン組曲 Op.47 New Edition 』下山静香・校訂・運指・解説

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◆(3)編集後記

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さて、今週も小さなピアノ曲をアップしました。

★藤拓弘の演奏動画リストはこちら

今回は、ラヴェルの「プレリュード」です。

楽譜は学研さまからの、

「ピアノの先生のための 発表会小品集」です。

本書の巻末にある「演奏ガイド」によると、

「1913年、パリ音楽院のピアノ初見演奏試験のために作曲」

とあります。

初見演奏試験のための作品だったとは驚きですし、

その試験で一等になったジャンヌ・ルルーに献呈された、

というのもオシャレなお話ですね…

楽譜はたった27小節の短い作品ですが、

ラヴェルらしい響きのピアノ曲。

自分のためにしっとりと弾く時間も素敵でしょうね。

またアンコール曲としてもいいかもしれません。

★ラヴェル「プレリュード(Prelude)」

それでは今号もお読みいただき、

本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

いつも本当にありがとうございます。

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