おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「室井摩耶子 百一歳のピアニスト」

という書籍です。

今日、4月18日は、

「百歳の現役ピアニスト」で著名な、

室井摩耶子さんの誕生日。

今回は、その室井さんの101歳の誕生日に
あわせて刊行された書籍のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻末の「あとがき」から引用すると、

「物語は、氏の晩節期の音楽活動に
二十年にわたって寄り添ってきたなかで
生まれました(中略)室井氏の音楽に
魅せられた一ファンの感動を合わせて
お読みいただけたら、これほどの
喜びはありません」

とあります。

本書は、101歳を迎えたピアニスト、

室井摩耶子さんの公式評伝。

著者は、私設秘書として室井さんの活動を
見守ってきた矢島多美さんです。

本書は、84歳から100歳までのコンサートを中心に、

戦前からの室井さんの軌跡を
詳細に描き出した一冊。

その功績がたたえられ、
名誉都民に選ばれた室井摩耶子さん。

(音楽界では小澤征爾さんに次ぐ2人目だそうです)

まさにクラシック界の大御所である、

室井さんの活動の秘密に迫る一冊です。

本書に収められている内容をご紹介しましょう。

【目次】

●始まり
●第一章 紫紺の夜に母星煌めいて
●第二章 八十路の旅発ちを乗せて
●第三章 青春の精華、デュカスの『ソナタ』初演
●第四章 炎と鉄の静寂に祈って
●第五章 万物生成の運動を奏でて
●第六章 和魂が拓く造形への旅立ち
●第七章 死霊のお話
●第八章 共演のステージの幕は下りて
●第九章 武蔵野の土を表象した音色に辿りついて
●第十章 指の異変
●第十一章 ハイドンの旅路に立って
●第十二章 旧居が消える
●第十三章 新しいピアノ室の響きを掬って
●エピローグ

●あとがき
●室井摩耶子 年譜
●参考文献と関係音楽家(文化人)

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◆(2)世界最高齢の現役ピアニストの飽くなき音楽への探求

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「百歳の現役ピアニスト」

として広く知られている室井摩耶子さん。

本書は、私設秘書として20年にわたって
活動を見つめてきた矢島多美さんによる、

音楽の真実に近づこうとする
室井さんの軌跡を描いた一冊。

室井さんの音楽への情熱はもちろん、

ピアノを弾く者として何を目指し、
何を求めていけばいいのか、

そんなことも見えてくる書籍です。

全体を通して、数々の印象的なフレーズが
ありましたので、いくつかご紹介すると、

「ひとの指は、もともと掴むものなのよ、
それが自然なのよ。拡げる方が力が要るわけね。
この自然をピアノを弾くのに、利用するわけよ」

「この頃になって、表現されたピアノの音に
思っていることがあるんです。ピアノの音には、
三つある、ということ」

「あなた、ピアニストは弾けて始まる職業なのよ」

「指番号は響きのためにあるわけですからね」

「作曲家が凄いと思うのは、偉い作曲家になればなるほど、
音の不思議さを知り抜いているということね」

「ピアノの強弱は、指の力じゃないのよ」

「わたし、音楽の入り方はわかっていると思うのよ……
わからないのは、終わりなのよ」

「ピアニストは鳴っている音は聴けないものなのよ」

書籍に度々出てくる、室井さんが
著者の矢島さんに問うていた、

「どのように聴いたの?」

このワンフレーズに、本書の真髄が
あるように感じましたね。

今日は、世界最高齢の現役ピアニスト、

室井摩耶子さんの101歳のお誕生日。

お祝いの気持ちと共に、音楽とは何か、
を問いながらページをめくるのも素敵な時間ですね。

ご興味のある先生は、ぜひお手に取ってみてください。

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『 室井摩耶子 百一歳のピアニスト 』 矢島多美・著

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◆(3)編集後記

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来月5月号の「ピアノ講師ラボ」にご登場は、

素晴らしい生徒さんを数多く育てていらっしゃる、

ピアノ指導者の奥村真先生。

名古屋芸術大学や金城学院大学など、
数々の教育機関でご指導され、

「治療」とまで言われる徹底した
耳の基礎作りについてなど、

全国での講座には、奥村先生のレッスンの秘訣を
知りたいとたくさんの先生が詰めかけます。

今回の対談は、その奥村先生の指導の秘訣、

「どうしても教えなければならない初期指導」

などについて、たくさんのお話を
いただくことができました。

新しい学期を、ぜひ奥村先生の
素晴らしいお話でスタートしてみてはいかがでしょうか。

★詳細はこちら↓「ピアノ講師ラボ」2022年5月号

まさに必聴の対談。ぜひご期待ください。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

いつも本当にありがとうございます。

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