いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「前向きに、考える 演奏家のためのメンタル強化術」

という書籍です。

演奏家として活躍するために、
一つのハードルとも言えるのが、

「メンタル面」ではないでしょうか。

どんな状況でも乗り切るためには、
「心」の在り方が重要。

今回は、メンタル強化のための書籍のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の著者の言葉から引用すると、

「本書では、練習や本番におけるメンタルの
コントロール方法を紹介しようと思います(中略)
どのような人にでも、難しい場面に遭遇することは
あると思います。そういう時に、簡単に諦めたり
無理だと決めつけないためのヒントになるだろうと
思って書きました」

とあります。

著者は、桐朋学園音楽科の高校・大学の体育の授業を
40年担当されてきたという、矢野龍彦先生。

ご著書は、この教本メルマガでも
ご紹介したことがありますね。

★参考「音が変わる!演奏がラクになる!ピアノ骨体操」

本書は、タイトルにもあるように、
演奏家のためのメンタル・コントロールに特化した本。

心の在り方に徹底的に焦点を当て、
ものの見方や考え方を広げていくこと、

緊張についての考え方や効果的な練習法、
本番で注意すべきことや、

さらに本番でうまくいったとき、
失敗したときなど、

さまざまなケースでのアドバイスを掲載。

また、演奏家として日々どのような意識で
生活していけばいいのか、

五感を使った感性を磨く考え方や、
日常でのメンタル強化法など、

幅広い考え方を提示してくれています。

本書におさめられている内容をご紹介してみましょう。

目次

第1章 本番に向けて

1.「本番」のとらえ方
2.本番に向けての心身の準備
3.効果的な練習の仕方
4.「練習」のとらえ方
5.本番での諸注意
6.成果をどう活かすか

第2章 日々の意識

1.日常生活の心得
2.音楽をする上での心得

付・指導者心得

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◆(2)ものの見方や考え方の数を増やして難しい場面を切り抜ける

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私もこれまで、たくさん本番で失敗し、
そのたびに落ち込むことがありました。

ただその中で、わずかではありますが、

自分のなかで「これはうまくいった」と
思える経験がありました。

あるとき「なぜうまくいったのだろう?」と、
その理由をノートに記すこと実践。

それを積み重ねて、少しずつ自分なりの
成功体験を増やしていった経験があります。

さてそこで本書。

桐朋学園音楽科の体育の授業を通して、
学生に向けて実践してみて効果のあったこと、

演奏家として大切にすべきことを、
スポーツの専門知識を踏まえて論じるなど、

矢野先生の豊富なご経験を詰め込んだ
一冊となっています。

私が本書を読んでみて、
心に残った部分をご紹介すると、

●「演奏に集中するためには、適度に興奮し、
緊張感を持っていないといけないのです」

●「骨を動かそうとイメージすると、骨を動かすのに
必要な筋肉だけが仕事をします。これが効果的な身体の使い方です」

●「コンプレックスというのは恐怖感を伴い、
謙虚というのは向上心を伴うものでまったく違います」

●「私は、高校生にも大学生にも『朝5時から練習するのが
一番効果的だから』実行するようにとアドヴァイスをします」

●「メンタル・コントロールというのは、一つのことに対して、
いろんな見方や考え方の回路をたくさん持つということ」

若い人にとっては、全体を通して、
強めな言葉という印象を受けるかもしれませんが、

それだけに、プロとして活躍するための強いメンタルの
素地に必要なアドヴァイスだとも言えるでしょう。

最後に指導者に向けての項目もあり、
こちらもあらためて、

「教えることとは?」

という根本的な部分を見つめ直す
きっかけになるでしょう。

これから演奏家を目指す人はもちろん、
音楽家を育てる指導者の方にも有益な一冊。

ご興味のある先生は、一度実際に
ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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『 前向きに、考える 演奏家のためのメンタル強化術 』矢野龍彦・著

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◆(3)編集後記

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ゴールデンウィークもステイホーム、
いまは自宅で自粛ですね。

子どもたちも、オンラインで
友だちと会って会話したり、

ちょっとしたイベントに参加したりと、
楽しんでいる様子も見られます。

それだけに、友だちに会いたい気持ちも
募ってきているようです。

学校が再開される日を楽しみに、
家庭でできることをやっていきます。

最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

★次回6月号の小原孝先生との対談のサンプル音声を聴いてみる↓

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