いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「知っておきたい!ピアノ表現27のコツ」

という書籍です。

ピアノは鍵盤を押せば簡単に音が鳴る楽器です。

ただ「音色」や「表現」にこだわると、
一生かけても追究できないほどの奥深さがあります。

そこで今回は、ピアノの表現に関する
書籍のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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本書の巻頭の「はじめに」から引用すると、

「美しい音色、歌心は、生まれ持ったものに頼るしかない
のでしょうか?私はそうは思いません。ピアノをどう操作
したら美しい音色になるのか?歌心を感じさせる抑揚や
ノリが生まれるのか?これらを実現させるには意識の
向け方を知る必要があり、さらには実現させるための
技術が必要だからです」

とあります。

本書は、演奏に行き詰まりを感じるピアノ学習者、
そして指導に悩むピアノ指導者に向けて、

ピアノの「表現のコツ」を計27紹介しています。

著者は、ピアノ指導者の中嶋恵美子先生。
このメルマガでもご著書をご紹介してきました。

★参考「知っておきたい 幼児の特性」

★参考「発達障害でもピアノが弾けますか?」

巻末にもあるように本書は、月刊誌「ムジカノーヴァ」の
2017年1月号~6月号の連載をもとに、大幅に加筆修正したもの

「才能だけじゃない!表現力の磨き方」

と表紙にあるように、多彩な表現を手に入れる
方法をさまざまな方向からアプローチしています。

主な内容を目次からご紹介してみましょう。

【第1章】ピアノにできる音楽表現の基本
1 歌心のある演奏とは?
2 余韻をコントロールする
3 タイミングで音色は変わる?!
4 両手で左右異なる音量を弾くコツ
5 片手で各指異なる音量を弾くコツ
6 強弱が思うようにつけられない初心者のために
7 ペダルの踏み替えが身につく3つのステップ

【第2章】拍子と呼吸を感じるだけで表現は変わる
8 拍子を感じるってどういうこと?
9 同音連打に表情を
10 時代に応じた拍子感
11 スタッカートが一本調子にならない方法
12 細かいアーティキュレーションはひと息に
13 ブレスの位置を大切に
14 曲想の変化は呼吸次第

【第3章】そう聴こえるということ
15 クレッシェンドに聴こえるためのクレッシェンド
16 音量に幅を持たせるための工夫
17 音の切り方で印象は変わる
18 音の繋げ方で印象は変わる
19 分散和音の響かせ方
20 ペダルで生み出すリズム感
21 ワルツのペダリング

【第4章】楽曲を知る
22 音楽の句点
23 第3音でハーモニーに彩りを
24 骨格を知る
25 楽曲を和音で弾いてみる
26 音の動きに敏感になる
27 音の密度の効果を知る

あとがきにかえて

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◆(2)生徒の演奏を変えるヒントが満載の一冊

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芸術やスポーツには、センスや才能は、
とても重要なポイントでしょう。

ピアノでも、ただ何気なくポーンと弾いただけでも、
素晴らしくいい音を出す子どももいますし、

習い始めからフレーズ感やリズム感のいい子もいます。

ただ、残念ながらそんなケースは少ないのは事実。

だからこそ、我々ピアノ指導者は、多彩な表現方法を
あの手この手を使って教えていくわけです。

それでも、

「どうも演奏がぎこちなく聴こえる」

「何となく弾けているけどバランスが…」

そんな生徒さんが、もしかして皆さんにも
いらっしゃるかもしれません。

本書は、そうしたケースで悩んでいる方に、
多くのヒントを与えてくれる一冊。

音楽表現の基本から拍子、音の聴こえ方、
そして楽曲からのアプローチ…

さまざまな視点から、ピアノで表現するコツの
ヒントを与えてくれています。

私がなるほどと思った箇所をご紹介すると、

「指令通りの準備が整ったという自覚がないまま
惰性で指を動かしているうちは、上手くいかない」

「(音色の変化は)隣り合った音や重なり合った
音同士の関係性や拍感を操作して起こる錯覚なのです」

「『かすれるくらい』という極端な表現が、
『体の動きをセーブする』という意識を高めてくれる」

「ピアノの音は切れても、歌はレガートで
ひと息に歌うのがコツです」

「低音の弦は太くて長く、高音の弦は細くて短い。
このことを利用すれば、長いクレッシェンドが可能になります」

「ハーモニーのまとまりを感じて
メロディを歌うと視野が広がる」

「楽譜の空間は、私たちを取り囲む空間そのもの」

自分の演奏に悩んでいるピアノ学習者はもちろん、
指導者にとっても生徒の演奏を変えるための、

価値ある一冊といっていいでしょう。

指導のヒントが散りばめられた本書、
ご興味がおありでしたら、お手に取ってみてください。

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『 知っておきたい!ピアノ表現27のコツ 』 中嶋 恵美子・著

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◆(3)編集後記

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弊社の「ピアノ講師ラボ」次回1月号では、
ピアニストの赤松林太郎との対談の後編をお届け。

前編もレッスンに直結するお話ばかりでしたが、
後編も引き続き、深いお話が満載です。

こちらの「次回予告ページ」では対談音声の
サンプルがありますので、ぜひお聴き下さい↓

★赤松林太郎先生のサンプル音声が聴ける次回予告ページ

■vol.70「赤松林太郎先生が語る!
生徒の最高の演奏を引き出すピアノ指導の極意(後編)」

【CD1】
・あらためて赤松林太郎先生のご紹介
・バッハを学ばなければいけない本当の理由とは?
・生徒の「音色」を変えたいときの秘訣!
・ペダルの魔法を100%活用する方法とは?

【CD2】
・作曲家によって楽譜のエディションはどうするのか?
・小さい子のバッハの指導において留意すべきことは?
・即興が得意になるための方法は○○である
・生徒の目標設定と失敗したときの対処法は?
・ホールの後ろまで響かせる音を創るための極意は?
・どうすれば音楽と勉強を両立できるのか?
・練習で大切なのは「音にするまでの時間」である
・10年後も音楽をしている人間でありたい
・これからのピアノの先生に必要なものとは?
・赤松先生のこれからのビジョンは?
・赤松先生にとっての「プロフェッショナル」とは?

なお、赤松先生の後編の対談が聴けるのは、
「12月31日までにご入会」いただいた先生だけです。

ぜひこのチャンスをお見逃しなく。

それでは最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。
いつも本当にありがとうございます。

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★次回は赤松林太郎先生の対談の後編!サンプル音声もあります
「ピアノ講師ラボ」次回予告ページ

★いよいよシリーズ第2弾が発売!(11/24)
「現場の先生直伝 生徒が夢中になる!ピアノ教室アイデアBOOK」

★今年も監修しました!好評発売中のレッスン手帳2018
★レッスン手帳2018「マンスリー&ウィークリー」
★レッスン手帳2018「スリム マンスリー」

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