おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「エフゲニー・キーシン自伝」

という書籍です。

キーシンといえば、クラシック愛好家であれば、
必ず知っている世界的なピアニスト。

今回は、そのキーシンによる初の自伝のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「序文」からご紹介すると、

「数多くのインタビューを受けてきたが、何度も同じ質問を
されることが珍しくなかった(中略)そこで私は、こうした
質問に1冊の本の中でまとめて答え、あわせて読者の皆さんの
興味をひくにちがいない、いろいろな事柄について書いて
みるのがよいのではないかと考えた」

とあります。

エフゲニー・キーシンのことはあらためて
ご紹介するまでもないでしょう。

1971年、ソ連生まれのイスラエル人ピアニストのキーシンは、
10歳でデビュー、11歳でリサイタルを開くなど、

当時から「神童」と呼ばれ、現在も第一線を
走り続ける世界的なピアニストです。

本書は、彼の生い立ちから音楽への向き合い方、
様々な作曲家やピアニストについて、

これまでの人生を振り返って、今何を考えているのか、
心の内を自身の言葉でつづった自伝です。

キーシンが書き込んだ楽譜の写真や、
本人所蔵の写真も掲載されています。

また、彼の指導者であるアンナ・カントールへの愛情や、
ルーツであるユダヤへの敬意、

イギリス国籍とイスラエル国籍取得の経緯などの
事実が語られていて興味深いです。

目次から主な内容をご紹介しましょう。

序文
ウラジーミル・レヴィの言葉

第1章・少年時代
第2章・青年時代
第3章・想いはめぐり

ディスコグラフィ

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◆(2)キーシンが自身の心の内を語った初の自伝

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私も、キーシンが12歳のときに録音したショパンの
ピアノ協奏曲第1番と第2番のアルバムを持っています。

あの演奏を聴いたときの驚きは、相当なものでした。

およそ12歳とは思えない、まさに神童の演奏。
(アルバムのジャケット写真がまた可愛いです)

40歳をこえた現在でも、現代最高峰のピアニストとして
活躍するエフゲニー・キーシン。

その彼が、何を思い、何を感じ、そして何のために
演奏するのかを赤裸々に語ったのが本書です。

私が個人的に心に残ったフレーズをご紹介すると、

「来なかった人のせいで、来てくれた人に損をさせてはいけません」

(↑チケットが売れ残っていると聞いて、意欲が湧かないと
ぼやいたキーシンに対して、ある人が言った言葉)

「私には、生まれながらにして自分が何より好きなものを
人と分かち合いたいという無意識の強い願望があったのだ」

「アンナ・カントールは生徒を教えるとき、必ず明確な
目的を持っていた。それは、生徒ひとりひとりの個性を
見分け、守り、発展させる、ということだ」

「聴く人の感情に最大限に働きかける音楽を
生み出すために知性を使うことこそが、私の課題」

「音楽への愛情と、それを弾きこなせる技術は
同一視できないし、比例するものではない」

「コンサート前の動揺や不安に打ち勝つには、
次のふたつが欠かせない。『十分に準備すること』
それと、『最初から、それもステージに上がる前から
音楽に没頭すること』」

彼が大変な読書家であり、しかも朗読家であること。

あのイマジネーションはそういった部分からも
生まれているのではと感じました。

偉大な音楽家との出会いがあり、
感謝とともに歩んできたピアニスト。

キーシンファンの方はもちろんのこと、
演奏家や指導者が読んでも得る部分はあるでしょう。

ご興味がおありの先生は、お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『エフゲニー・キーシン自伝』エフゲニー・キーシン・著・森村里美・訳

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◆(3)編集後記

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先月3/20~3/31まで実施しました、

「スペシャルダイジェストCDプレゼントキャンペーン」

がおかげさまで終了いたしました。

最終日もお申込みを多数いただきまして、
盛況のうちに終了することができました。

本当にありがとうございました。

最終日にお申込みの先生にも、そろそろ
到着する頃かと思いますので、ぜひご活用ください。

なお、申し込んだがまだ届いていない、
きちんと申し込めたかどうか不安だ…

という先生はご連絡ください。
誠実に対応させていただきます。

★ご連絡はこちら↓
info@pianoconsul.com

(今お読みのこのメールに返信でも大丈夫です)

それでは最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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