いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「ピアノがうまくなる からだ作りワークブック」

という書籍です。

最近では、ピアノを弾く人のための、
身体の使い方、といった書籍が増えてきました。

それだけ市場に需要があるということでしょう。

今回は、ピアノを弾くための
からだ作りの書籍のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、

「幸いなことに、私の場合は、アレクサンダー・
テクニークとボディ・マッピングというメソッドに
出会ったことで、少しずつ課題を解決することが
できました(中略)癖がなくなっていくと、からだ
への負担が減り、練習する分だけ上達するように
なりました(中略)ワークを通して『癖から自由に
なり、シンプルな自分になる』ことで、そのほか
の項目についてもよい影響が生まれます」

とあります。

著者は「アレクサンダーテクニークの学校」を
主宰する方。

プロフィールには、全国の楽器店で演奏家や
ピアニスト向けの講座を行う、とあります。

巻頭の「本書の使い方」によると、
本書のワークは各項目ごとに、

●こんな人におススメ

⇒特におすすめのケースをお悩み別に紹介

●Work

⇒写真を見ながら実践するワーク
動画を撮ってみることも勧める

●観察してみよう

⇒自分のからだを観察し、ワークを行う前後の
変化に気づくことを目的とする

といった内容で構成されています。

「目次」から本書の内容をご紹介してみましょう。

はじめに
本書の使い方

■introduction 自分のからだを知ろう
1・演奏の技術も癖も脳の「手続き記憶」
2・アレクサンダー・テクニークとボディ・マッピング
3・からだの動きをつくる筋肉のしくみ
4・間違った「正しい姿勢」が演奏を不自由にする
5・リラックスしようとして緊張してしまう
6・曲がる位置を誤解していると筋肉が固まる

♪Column1 センサーとして手を使う

■Part1 演奏できるからだになる
1・楽な姿勢になる
2・自律神経を整える
3・筋肉のこわばりを解放する
4・力強いからだになる
5・お腹の支えを作る
6・首の骨のカーブを取り戻す
7・頭部のデリケートなバランスを保つ
8・頷く動きで自由なからだを手に入れる
9・胴体の厚み、奥行き、広がりに気づく
10・自由な脚をもつ

♪Column2 「フロー状態」で演奏はどう変わる?

■Part2 基本となる動き
1・楽に立つ、座る
2・楽に歩く
3・ハイヒールで楽に歩く
4・スムーズに上を向く、下を向く
5・スムーズに右を向く、左を向く
6・腕を楽に持ち上げる、下ろす(1)
7・腕を楽に持ち上げる、下ろす(2)
8・二の腕の筋肉を解放する
9・肘から先の筋肉を解放する

♪Column3 演奏しやすい手の「機能肢位」

■Part3 演奏中の動き(1)基本編
1・二の腕を胴体から自由にする
2・両手が中央の鍵盤に向かうのを楽にする
3・初対面のピアノで楽に演奏する
4・自由な指を手に入れる
5・自由な腕を手に入れる
6・親指と手首を楽に使う
7・強く自由な小指を手に入れる
8・腕のしなりを使って弾く
9・自由にペダリングする

♪Column4 手首を痛めないための「脱力体操」は効果的?

●Part4 演奏中の動き(2)技術編
1・スケール・分散和音を楽に弾く
2・上行・下行のフレーズを楽に弾く(1)
3・上行・下行のフレーズを楽に弾く(2)
4・上行・下行のフレーズを楽に弾く(3)
5・速いパッセージを弾く
6・響きの豊かなフォルティッシモを弾く
7・オクターブと和音を弾く
8・オクターブや単音の連打を楽に弾く
9・跳躍を含むフレーズを弾く
10・腕を交差させて弾く
11・トレモロとトリルを自由に弾く

♪Column5 あがっているときの自律神経はどんな状態?

参考文献
あとがき

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◆(2)自分の身体を知り、からだをシンプルに使うための本

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身体の使い方については、どの人も、
それぞれ「癖」があるでしょう。

ピアノを弾くという動作も同じで、
人によって「癖」が存在するはず。

本書では、痛みや違和感、ミスタッチや緊張など、
練習が成果に結びつかない原因を「癖」と呼び、

その癖を「手放す」必要性を説きつつ、
そのためのさまざまなワークを紹介。

基本となる動きから、演奏中の動きまで、
さまざまなシーンを取り上げ、

写真や図版も豊富に、ワークについて
詳しく紹介しています。

本書を読んで感じたのは、まずは
自分の身体についてきちんと知ること。

身体の仕組みがどのようになっているか、
どう扱うのが「自然」な動きなのか。

この点をまずは知ることが大切。

その上で、その動きを阻んでいる原因を
掴んでリリースしてあげること。

ただ、これは決して簡単ではないので、
多くの人が演奏で悩むわけです。

本書では、身体の仕組みについて解説しつつ、
演奏する上で意識すべき点に焦点を当て、

誰でも実践可能なワークに落とし込んでいます。

個人的には、初対面のピアノで楽に演奏するために、
脳の中のボディマップをアクション構造まで拡張する、

というところはなるほどと思いましたね。

この一冊を読むだけで、ピアノがうまくなるかは
未知数ですが、大きな参考にはなるでしょう。

ご興味がおありでしたら、
お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 ピアノがうまくなるからだ作りワークブック 』かわかみ ひろひこ・著

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◆(3)編集後記

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3月も半ばとなりました。

卒業式を迎えられた方も多いでしょうね。

うちの長男も、もうすぐ卒園式。

上の子から考えると、ずいぶん長い間、
お世話になった幼稚園。

きっといろんなことを思い出して、
涙腺がゆるくなってしまうかもしれません。

感謝の気持ちで迎えたいなと思っています。

それでは今日も最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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