最近は脳科学の研究も進んできていますね。
「ピアノは脳にいい」というお話もよく聞きます。
とくに、脳にダイレクトに影響を与えるのが、
「言葉」だと思います。
「忙しい、忙しい…」と言っていると、
何だか余計に疲れてきますし、
「今日も絶好調!」と言っていると、
何だか調子もよくなってくるような気もします。
「自分が口にした言葉を一番初めに聴くのは自分」
という言葉もあるように、自分の言葉に
いちばん影響を受けるのが自分。
だからこそ、使う言葉には気を付けたい、
と私自身も思っています。
■嬉しいと素直になり行動的になる
ピアノのレッスンでは
「ほめること」
を大切にされている先生も多いと思います。
褒められるとやっぱり嬉しいですし、
子どもであればなおさらでしょう。
だれかに褒められると、その人の言うことを
もっと聞きたくなったり、やってみたくなる。
「喜び」とか「嬉しい」といった感情が湧いたとき、
人は素直に、そして行動的になれるのでしょうね。
私も「Web連載小説楽しみにしてます!」という
お声をいただくと嬉しいですし、
ご期待いただいている喜びから、
執筆へのモチベーションも上がります。
実は、科学的にも、
「人間の脳は気分のいいときに最もよく働く」
と証明されているそうです。
だからこそ、ピアノのレッスンでも
子どもたちの気分を上げていけば、
彼らのモチベーションも上がり、素直に
こちらの言葉も受け入れる可能性も高まる。
ピアノ指導の達人は、そういうことを
経験を通して知っていらっしゃるのでしょう。
■レッスンで効果的な「3S」とは?
さて私も意識的にレッスンで使っているのが、
「3S」
と呼ばれる3つのキーワードです。
何の本で読んだかは忘れたのですが、
なるほどと感心して使い始めて、
とても重宝している3つの言葉。それは、
●すごい
●さすが
●すてき
この3つですね。最初のSを取って「3S」です。
レッスンでこれらを効果的に使うと、
生徒のモチベーションが上がるように思います。
ただ、ロボットのように「すごいね」と言っても、
もちろんその効果は無いどころか逆効果です。
「すごいね!」
「さ~すがぁ」
「ステキ!」
と感情を込めることによって、
その効果は倍増します。
単独で使うのもいいですが、
「なぜすごいのか?」
「どのへんがステキなのか?」
といった具体的な理由も伝えると。
さらに効果的です。
「そうか、ぼくの演奏のここがよかったのか!」
と子どもの腑に落ちやすいように説明する。
これは「生徒をよく見る」ことにもつながります。
生徒のどこがどうよかったのか?
細かい部分にまでセンサーを働かせることで、
「気づく力」は増すように思います。
■「3S」はいろんなシーンで効果的
すごい、さすが、すてき、の3Sは、
自分自身に言っても効果的です。
「今日もいいレッスンができた、すごい」
「さすが、生徒のいいところを見つけられた」
「これだけのレッスンができる自分はすてき」
という感じでしょうか。
自分をほめることは、なかなか難しいですが、
モチベーションを上げるのには効果的です。
また、自分を認めることは自己肯定感を高めることに
つながるので、これまで以上に努力できます。
また子育てをしている先生であれば、
お子様に伝えるのもいいと思います。
(子どもにとって)誰よりも自分を認めてくれる人
であることは、やっぱり大事かなと思ったりします。
■親の次に認めてもらえる存在
子どもたちにとって、親以外の大人に認めてもらう、
という機会はそれほど多くないように思います。
であれば、生徒(子どもたち)にとても
近い存在であるピアノの先生が、彼らにとって、
「お父さんお母さんの次に自分を認めてくれる存在」
であることは、大きな意味があるように感じます。
(もちろん、ときに厳しいことも言う必要はあります)
ピアノ教室はピアノだけを教える場所ではありません。
生きる上で大切なことを教える場所だと思っています。
生徒をよく見て、いい言葉を聴かせる。
こうしたことも大事なのでは、
と日々のレッスンで思ったりします。
それでは最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
いつも本当にありがとうございます。
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