一流の育て方

なかなかいい本を読みました。

ダイヤモンド社から発売されている、

「一流の育て方
~ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる」

まだ小さいながら、私も2人の子どもがいますので、
子育て本はそれなりにチェックしています。

今回の書籍は、タイトルは好みではないものの、
なるほどと思った部分が多かったです。

今回はちょっとこの本に触れてみたいと思います。

■子育てはピアノ教育にもつながる?

「幼少期のどんな家庭教育が、成人してからの
リーダーシップ育成につながるか?」

これが本書のテーマといえます。具体的には、

「一流を育てるための7大方針55か条」

を挙げて、著者(共著者のひとり)の子育ての
経験をもとに、様々な角度で述べています。

ここでは内容を詳しく書けないので、
Amazonの内容紹介を見ていただきたいのですが…

今回は、本書を読んでなるほどと思ったこと、

「これはピアノ教育にも通じるな」

と感じたことを書いてみたいと思います。

●子どもを大胆に信じ、決定権を広く認めていく

「習い事は親が勝手に決めない」
「押しつけられた習い事は長続きしない」

4人の子育てを経験した著者はそう述べます。

ひいては、生活の全般において、子どものことは
子どもに決めさせることが大切、としています。

個人的には、さまざまな体験をさせるために、
親が手を差し伸べる必要はあると思います。

ただ「自分で決めさせる」ことを意識していれば、
主体性や責任感は養われていくだろうとも感じます。

このことは、ピアノ教室に来る子の「やる気」にも
かなり通じるものがあるのではと思います。

親の希望のみで連れられてきた子と、
「自分からやりたい!」と言ってきた子。

明らかに部屋に入ってきたときのオーラが違いますよね。

もうすぐ70歳という著者(共著の一人)は、

「もしも私がこれから育児をするなら、
習い事など強制しません」

として、ピアノなどの習い事を本人が望まないのに
習わせる理由は見つからないといいます。

もちろん、親の希望で子どもをピアノ教室に連れていき、
そこから子どもがピアノに興味を持つことはあるでしょう。

ただ、基本は子ども自身に決めさせる。

教室側も、子どもの意志なのかそうでないのか、
十分見極めて向き合うことが大切でしょうね。

●選択肢を示したうえで決断はゆだねる

ただ、情報も思考力も少ない子どもに、
すべてを決めさせることは簡単ではありません。

そこで本書では、

「選択肢をいろいろと示してあげたうえで、
最後は子どもに決断させる」

という態度を目指すべきとしています。

選択肢から選ばせることが、子どもの
判断力を養ういい訓練になる、と述べています。

これはたとえば「発表会の選曲」にも
共通する話ではないかと思います。

子どもは、ピアノの発表会で演奏するような曲は
ほとんど知りません。

そこで先生が、その子に合いそうな曲、レベルや
テクニック、音楽性など考慮して複数の曲を挙げる。

最終的には、決定権はゆだね、自分で決めさせる。

即決が難しいときもあるでしょう。
決めるまで時間がかかるときもあるかもしれません。

ただ「自分で決めたという事実」は残ります

難しくて途中で投げ出しそうになっても、
自分で決めたことだから…

と責任を持って取り組むことや、あきらめずに
続ける継続力にもつながるかもしれません。

もちろんケースバイケースですが、
選曲に限らずピアノの指導者として、

「選択肢をいろいろと示してあげたうえで、
最後は子どもに決断させる」

といった姿勢は大事にしたいと
あらためて感じました。

●「正しいほめ方」で伸ばす

この本でも「ほめる」ことについて触れています。

「ほめて満たしてあげることは根源的な安心感や
自信、積極性を育む必要条件とも言えます」

「肝心なのは、やみくもにほめるのではなく、
効果的にほめることです」

と述べています。

たとえば「頭がいいね」といったほめ方をされ続けた場合、

「もともとの能力」の部分を褒められているため、
「努力」を軽視する傾向があるらしいのです。

そうではなく「よく頑張ったね」と
「努力の部分」を褒められた子は、

何か失敗したとしても「能力の問題ではなく
努力が足りなかった」と考えられる。


「努力した内容をほめることで、さらなる努力を引き出す」

これはピアノ教育でも通じる話ですよね。

日々のレッスンでも、抽象的なほめ方ではなく、
具体的に「努力できた点」をほめる。

もちろん結果は大切です。とくにピアノの場合は
本番はたったの一回きりです。

「結果」は自信にも落胆にもつながりますが、
「努力できた点」は落胆より自信につながる。

このあたりにピアノ指導のヒントを感じます。

●その他にもいろいろありますが…

本書では、習い事の例としてピアノのことも
何度か出てきて興味深いです。

本の内容に好き嫌い、賛同できるできないはもちろん
あるとは思いますが、読んでみてもいいかもしれません。

★参考「一流の育て方
~ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる」

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