おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「ピアノとともに生きる―寺西昭子のピアノ人生」

という書籍です。

私たちピアノ指導者にとって、

日本のピアノ教育の歩みを
知っておくことは有益でしょう。

それは、これからのピアノ教育を
考えるうえで大切な指針となるからです。

今回は、関連する書籍のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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本書の「あとがき」から引用すると、

「寺西先生のご自宅でこの本のお話を
頂いてから一年、足繁く先生のお宅に
伺って、先生の生い立ちから、戦中、
戦後と、これまでのご活躍をお聞きし、
写真や様々な資料を見せて頂きました。
この間、非常に沢山の驚きや感動があって、
素晴らしい経験をさせて頂きました」

とあります。

本書は、戦中から戦後の激動の時代を
ピアニスト、教育者として活躍してこられた、

寺西昭子先生の軌跡を、
詳細な取材によって記した本。

寺西昭子先生は、1927年生まれ。

1946年、日本音楽コンクールピアノ部門第1位。

井口基成先生、井口愛子先生、井上園子先生、
安川加壽子先生とともに、

ピアニスト、教育者として力強くご活躍。

90歳を過ぎた現在も、ご自宅でお弟子さんの前で
ピアノ演奏を披露していらっしゃるそうです。

本書の内容を「目次」からご紹介してみましょう。

第一章 第十三回日本音楽顕奨
第二章 疎開
第三章 二度目のコンクール
第四章 昭子の生い立ち
第五章 カテリーナ・トドロヴィッチ
第六章 井上園子
第七章 井口基成
第八章 桐朋学園の立ち上げ
第九章 ピアノのおけいこ
第十章 ロシアへ
第十一章 コンサート
第十二章 ピアノ教育者として
第十三章 エミール・ギレリス
第十四章 外国人講師の招聘
最終章
あとがき

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◆(2)半生を通して日本のピアノ教育の軌跡をたどる貴重な一冊

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私たちがいま、ピアノを教えていられるのは、

戦前、戦後をとおして、
素晴らしい先生方が築いてくださった、

日本のピアノ教育の「礎」があるからこそ。

ただ、日本のピアノ教育について、
知る機会はそれほど多くありません。

さて、そこで本書。

本書は、寺西昭子先生のこれまでの
軌跡をたどる一冊ではありますが、

日本のピアノ教育について、なかでも、
桐朋学園や日本ピアノ教育連盟の立ち上げ、

井口基成先生の

「世界に通用する人材を育てる」

という理念の体現のために
尽力されたことなど、

日本のピアノ教育への強い思いを
感じる一冊となっています。

また寺西先生の、ローゼンストックや
エミール・ギレリスとの親交、

ハンス・ライグラフやヴォスクレセンスキーなど、
幅広い人脈についても紹介されています。

何より、地道で緻密な取材によって、
こうした本を世の中に送り出した、

著者の松本太郎さんの功績は大きいと感じました。

「とにかく良い音で演奏する」

寺西先生のこのお言葉は、私たちピアノ指導者への
確かな指針となって届きます。

ご興味がおありでしたら、
一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 ピアノとともに生きる―寺西昭子のピアノ人生 』 松本太郎・著

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◆(3)編集後記

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来月の「ピアノ講師ラボ」にご登場は、

「新こどものハノン」「こどものツェルニー100番」

などのご著書で著名な、松本倫子先生です。

1月号の「前編」に引き続いて「後編」でのご登場。

松本倫子先生は指導歴58年、

豊富なご経験と貴重なピアノ指導法を、
全国での講座で伝えていらっしゃいます。

今回の対談では、

「技術と感性の音楽的基礎を育てるピアノレッスン」

といったタイトルで、松本先生に
詳しくお聞きしてみました。

内容をご紹介すると…

【CD1】
●1松本倫子先生のピアノレッスンは余分な力を抜くことから
●2「新 子どものハノン」は一音一秒で練習すべし!
●3「ゆっくりでいい音」で弾ければ速くも弾ける!
●4「子どものツェルニー100番」も最初から両手で弾く
●5右手と左手の音量のバランスは早い時期に習得すべき!

【CD2】
●1ブルクミュラー25の練習曲「アラベスク」の指導法
●2ル・クーペのピアノのアルファベットは「歌わせる」ことが重要
●3ソナチネ以降でスムーズに進むための教材について
●4松本先生が考える「コンクールのあり方」について
●5発達障がいの子もまったく同じようにレッスンする
●6これからのピアノの先生が求められるものとは?
●7松本先生がこれから目指していらっしゃることは?
●8松本倫子先生にとっての「プロフェッショナル」とは?

といった感じで、松本先生のご著書の活用法や、
具体的なピアノ指導について、

また発達障がいのお子さまのレッスンなど、
幅広い話題となっています。

まさに、今日からのレッスンに活かせるお話ばかりです。

松本先生の対談が聴けるチャンスは、
「1月31日まで」となっています。

この機会をぜひご活用ください。

★「ピアノ講師ラボ」2021年2月号に松本倫子先生がご登場!画像をクリック↓

お忙しいなか、最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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